僕にとっては理解は出来なかった。 その事をやめるつもりはないけど。 だってそれは僕にとって気持ちよいことだから。 「僕のこと好きなら性欲処理してくんない?」 好きならそれくらい出来るよね? あの出来事があってから更に1ヶ月が経ち僕はそうセブルスに言った。 あの時のセブルスの顔を思い出すとまた笑みがこみ上げてくる。 いつも病人みたいに白い肌が更に青白くなり 伏せられ気味な瞳がそれこそ、こんなに開くのかとこちらが感心するほど目を見開き それからわなわな震えだし結局セブルス・スネイプは頷いた。 自分から僕専用のトイレになることを了承したのだ。 それにしても、セブルス・スネイプという人間が理解できない。 僕のことが好きだから了承してるんだろうけど、 もし僕がセブルス・スネイプならば 一発殴るなり、口汚く罵るくらいのことはするのに。 全く理解が出来ない。 だから、もしかしたらこいつは普通じゃないのかもしれないと ノーマルじゃないのかもなんて思って マゾなのかと問えば押し黙り否定も肯定もせずに 頬に涙を流した。 なんて、醜い顔なのだろう。 その頬へと手を寄せれば スネイプの流した液体の冷たさが体温に移った。 汚い なんて、汚くそして醜い存在なのだろうか。 こんなに醜い存在が世界にいるなんて事実に驚きだ。 僕の腕を払い去り行くスネイプの後姿を見ながらそう思う。 埃っぽく、情事の後を色濃く残したこの部屋の臭いに 吐き気を催しジェームズは先程スネイプに触れていた左手で自分の口を覆う。 堪らなく気持ち悪い この臭い匂いも 床に落ちている白い跡がこびり付いている布も この部屋にあるもの全てが気持ち悪くそして厭らしいものに感じられた。 セブルス・スネイプは元々あんなに汚かっただろうか。 あんなに気持ち悪かっただろうか。 あんなに卑しい生き物だったろうか。 頭の中にその言葉が強く響いて煩かった。