カタン テーブルにスプーンを置く。 最近食欲が沸かなかった。 食べなくちゃという意識はあるのだが、 身体がそれを頑なに拒む。 まるで、これ以上の屈辱を味わうならいっそのこと死んでしまえと 暗に言っているような気がしてスネイプはため息をつく。 どうすれば現状がよくなるかなんて全くわからなかった。 ジェームズがこちらを好いてくれる可能性なんて万に一つもないだろうに、 それなのに身体だけの関係をずるずる続ける自分に嫌気がさす。 この3ヶ月でセブルスの体重は10キロも落ちた。 このまま行くと冗談抜きに死んでしまうだろう。 この時期になるとそれもいいかななどと考えてしまった。 どうにも出来ない。 ならば終わらせてしまえと。 あの頃が懐かしく思えた。 なんでもないのに、 なんとなく充実していた毎日。 悪戯4人組にちょっかいかけて、 返り討ちにあって、 とても悔しくて、 でも、構ってもらえるのがどこか嬉しくて、 自分もそこに居るだけで、 仲間になれている気がしていた。 そんなのはクダラナイ幻想だったのだけれども。 なんにも知らない 真っ白な自分。 とっても綺麗で それが 羨ましくて 妬ましかった。 今の自分はこんなにも 黒くて汚くて 卑しくて 吐き気がしそうだ。 食べれない身体。 痩せ細ったからだ。 骨と皮とでしか出来ていないカラダ。 それなのに、 浅ましくジェームズの精液だけは受け入れる体が 自分の気持ちみたいで、 悲しかった。